必要経費の注意点

必要経費は、その年中の収入をあげるために必要な売上原価や給料賃金、広告宣伝費、旅費交通費、支払家賃 などの販売費及び一般管理費、その他の費用ですが、次のような点に注意して整理します。

1.売上原価
必要経費になる商品などの売上原価は、商品などのその年中の仕入高と前年から繰り越した年初の棚卸高と の合計額から、年末に残っている棚卸高を差し引いて計算します。
この場合の「その年中の仕入高」には、その年中の掛け買いなどによる仕入れでまだ代金を支払っていない ものも含まれます。
掛け買いをその都度記帳しないで、支払の際に仕入れとして記帳することとしている場合には、年末にまだ 支払っていない掛け買いの金額を調べて仕入金額に追加します。

2.未払経費
その年中に実際に支払った経費だけではなく、例えば、その年中に支払うべき地代家賃などで未払のものは、 未払経費としてその年分の必要経費になりますから、このような未払経費に当たるものを調べて追加記載しま す。
しかし、少額な経費については、未払の整理をしないで、実際に支払った金額だけを必要経費にしても差し 支えありません。

3.前払経費
その年中に支払った経費の中に、翌年分以後の期間に対応する部分が含まれている場合は、その部分の金額 はその年分の必要経費にはなりませんから、このような前払経費に当たるものを調べて除外します。
しかし、その年中に支払った金額が1年以内の期間のものであるときは、そのままその年分の必要経費にし ても差し支えありません。

4.未使用の消耗品
未使用の消耗品の年末棚卸高は、その年分の必要経費にはなりませんから、その金額を消耗品費から除外し ます。
また前年末において消耗品費から除外した棚卸高がある場合には、その金額をその年分の消耗品費に加算します。

5.少額な減価償却資産
使用可能期間が1年未満又は取得価額が10万円未満のいわゆる少額な減価償却資産については、減価償却を しないで、使用した時にその取得価額がそのまま必要経費になります。
しかし、未使用の少額な減価償却資産で棚卸しをしたものについては「未使用の消耗品」の 場合と同様の整理をします

6.-括償却資産
取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産(国外リース資産やリース資産、少額な減価償却資産 を除きます。)については、減価償却をしないでその使用した年以後3年間の各年分において、その減価償却 資産の全部又は特定の一部を一括し、一括した減価償却資産の取得価額の合計額の3分の1の金額を必要経費 にすることができます。

7.家事上の費用
①衣料費や食費などの家事上の費用、②店舗兼住宅について支払った地代家賃や火災保険料、固定資産税、 修繕費などのうち、住宅部分に対応する費用、③水道料や電気料、燃料費などのうちに含まれている家事分の 費用は、必要経費にはなりません。
必要経費の中にこのような費用が含まれている場合には、これらの金額を除外します。